梅花皮のとき翌日のツアー参加の三浦さんが、前日から下見(遠望)するとのことで、朝会いましょうと言うことで、久しぶりの対面。

 

もろもろ話して「どこか行きたいところある?」と聞かれ、絶対に行けるわけない、ひょっとして三浦さんなら?と交錯する思いで「福島・朱滝」「ここに行けたら、滝を引退しても」と伝えたら、「ずーっと計画してる」「9月に吾妻山神社の例大祭があって、道が切り開かれる」「日帰り可能」と即答だった。

 

 

 

先人のレポを見る限り、白滑八丁のへつりはじめ、技術のある方でも相当な困難を強いられるので、山ルートでビバーク無しならと思い「是非お願いします」ということになった。

 

 

 

当日、中津川レストハウス朝5時半集合。

 

6時過ぎ出発。

 

最初遊歩道を降り、本流の方へ出てしまい、いったんスタート地点へ戻る。

 

皆さん GPS でルートを確認し、再スタート。

 

いきなり、しんどい。

 

しかし林道に出て、緩やかな登山道に入る。

 

長いことになるが、これなら大丈夫か?

 

 

 

3時間以上でしょうか?祠のところへ到着。

 

半分ぐらいは来たのか?

 

いや、どうやらここから難関続きの本番のようだ。

 

 

 

藪漕ぎ・急登を経るが、心が折れ始める。

 

初めて履いたハイパー V が失敗か、つま先がすでに痛い。

 

ルートは合っているようだが、思うように進まないのか、皆さんの事前の思惑とは合致しないのか、時間が過ぎていく。

 

滝の落ち口まで行けば、降りるところがあるだろうということで、進んでいくがやはり思いどおりにならない。

 

 

 

14時ごろだろうか、撤退かビバークかの選択に。

 

 

 

6人中2人は帰らねばならずということで撤退。

 

私もこのまま進むというか、ビバークになってしまったら、エマージェンシーシート1枚しかない。夜を凌げるのか?

 

かといって、撤退組にご一緒させていただいてもゴール地点まで辿り着けるのか?

 

17時を回れば真っ暗になるだろうし、あのルートをこの体調で、ヘッドランプを頼りに歩けるのか?

 

おそらく途中で動けなくなるだろうことは歴然。

 

ビバークの経験もしたかったのは本音ではあるが、どっちの方が迷惑をかけないと考えたときビバークの方を選択(どっちを選択してもご迷惑なのだが)。

 

 

 

でリーダー格の林さんが、藪漕ぎしながら降りる地点を探す。

 

1か所目・2か所目と無理と判断。

 

これでダメなら撤退という3回目で OK の声が。

 

60メートルぐらい下降します」。

 

まず30メートルぐらいなのでしょうか?ロープに捕まって何とか下降。

 

さらに 30メートル下降することになるのだが、1周り細いロープで伸縮性のあるロープ。

 

このタイプが一番苦手。

 

降りるしかないが、ああ帰りは登りかえせない・・・絶対に。

 

 

 

それでも今は着いていくしかない。

 

朱滝は目の前だ。

 

感動よりも、これからのビバーク・明日の道中を考えると・・・

 

やめておこう考えるのは。

 

どんなに迷惑になっても、帰るしかないのだから。

 

 

 

撮影を済ませ、4時過ぎから焚火の準備。

 

枯れ木を集めなくてはならないのだが、身体が動かない。

 

林さんと matsu さんが中心となり、枯れ木を集め着火。

 

18時頃だろうか、ようやく火が安定。

 

僅かな食事をして、身体を休める。

 

ウトウトしては寒くて目が覚める。

 

火も気になる。

 

火が消えたら、凍死にはならないだろうが、明日動けるのか(またかよ)。

 

 

 

川の横でのビバークなので寒い。

 

特に風が吹くと、朱滝の飛沫・川の水の影響か、冷凍庫に入れられたみたいな寒さだ。

 

三浦さんが「今何時?」

 

携帯を見ると「まだ22時です」・・・

 

日の出まで7時間ぐらいはあるのか・・・

 

 

 

合計2時間ぐらいは寝たのだろうけど、あまりにも細切れの睡眠。

 

火は???

 

火の前にいても寒い。

 

林さんは、目が覚めると、必ず枯れ木を探しに立ち上がる。

 

申し訳ないと思いつつも、声も出せず甘えてしまう。

 

 

 

深夜2時・3時・4時、あと1時間!

 

で明るくなってきた。

 

とりあえず夜を越えた。

 

また帰りの道中が・・・

 

 

 

6時過ぎだろうか、出発。

 

案の定、登りかえせないどころか、ロープを持つ手に力が入らない。

 

結局引っ張り上げていただくことに。

 

しかし今度は藪漕ぎ(当たり前なのだが)。

 

どうにかこうにか祠の前へ。

 

眠気は何とかなると思っていたが、強烈な眠気。

 

休憩で座った瞬間に寝てるし。

 

 

 

ここから急登・懸垂下降などを経て、ようやく登山道へ。

 

いつもなら、よしこれで何とか!ってなるところだが、いかんせん距離がまだまだ長い。

 

 

 

30分程度で1回の休憩を取っていただきながら、遂に林道へ。

 

しかし、スタート地点の方向へ戻れないようだ。

 

一番最初に間違えて本流に出る遊歩道の階段が、対岸に見える。

 

しかし渡れないので先へ進むが、どんどん離れるというか、合流しない感じ。

 

またしても林さんが、対岸へ渡れそうなところを探すが、川幅もあるし流れが急なので無理と判断。

 

少し戻ったところに、ここならという個所から渡渉。

 

足元の覚束ない私には、matsu さんがフォロー。

 

最後の最後まで、申し訳ありません。

 

 

 

18時過ぎ、中津川レストハウスへ帰還。

 

 

 

こういう難関だらけとは考えておらず、背伸び以上のものをしてしまったのか?

 

良い経験になったとは、とてもおこがましくて言えないな。

 

皆さんの経験・技術・体力・事前準備はもちろん、その場その場で、どうすべきか、どう動くべきか、などなど凄いものを見せつけられた感じ。

 

身の丈に合った滝見にすべきと痛感。

 

 

 

林さん・matsu さん・三浦さん、本当にありがとうございました。

 

生きて帰れました。

 

 

 

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