湯抱温泉中村旅館 宿泊 島根県三郷町

ひな研「日本百ひな泉」で第41位となった温泉である。「ゆだき」ではない、「ゆがかえ」でもなく、「ゆがかい」温泉と読む。

千原温泉が宿泊できないので、宿泊はこちらで即決。ひなびた温泉研究所のしょちょー(所長ではなくひらがな表記)の岩本さんは、まあ当然温泉を紹介するので、0ではないが食レポはかなり少ない。素泊まりも多いので、持ち込んだものでビールとかなので、ひな研読んで、それ食いたい!と思わせてくれるものはない。ひな研で知った宿は、他の人の情報は見ない。風呂だけが目的で行くので、正直料理は頭から抜けていた。

この湯抱温泉は過去には4-5軒の宿があったようだが、現在はこの中村旅館だけが営業である。創業は大正時代(現在3代目)。しばらくは宿泊客を受け入れるのではなく、湯治場ととして続いていたらしいが、宿泊客を受け入れるようになったようである。というより1日1組の宿である。またチェックインが16時である。我が家は15時と勘違いしてしまったが、風呂だけ待ってくれれば部屋は OK とのことなので、入れてもらうことに。

なぜ風呂待ち?なんと女将さんが薪で加温してくれるのである。基本ぬる湯なのだが、1組の客のために適温に調整してくれるのである。入浴していると「湯加減いかがですか?」と声が上がる。熱くなりすぎると、風呂内にあるボタンを押すと源泉が注入されるのである。いやはやまさか薪で沸かした温泉に入れるとはね。

で、期待していなかった食事。

私はサザエにはまったく興味がない。嫌いじゃないし出されれば美味しくは食べるが、そこまで美味しい?と思っていた(妻は店にサザエがあると、注文するが)。いやー、これは美味いな。さらに玉ねぎである。お聞きすると三杯酢で漬けるらしいが、漬けてから3-4日経過しているのに、物凄いシャキシャキ感である。この玉ねぎだけ食べに来る価値あるな。この日良い鮎が手に入ったので、いかがですか?と言われたので注文。見事な焼き加減・塩加減である。山クジラ=猪ね。これも見事だ。出てくるものすべてが、素人のわたしでも、それが何か、説明無でわかるものばかりだが、見事に美味い!!!

女将さんに「御主人が調理ですか?」とお聞きすると、4代目の息子さんが調理である。挨拶に来てくれたが、どう見ても若い。「いくつ?」「1990年産まれです」。っていうことはうちの息子の1歳上なのか。年齢はともかく「どこで修業したの?」「調理学校だけです」「先生が良かったんです」。いやいや調理学校だけで、いくれ教えてくれた先生が良いからといって、こうはならんだろう。センスなのだろうか?どうやら小さい頃から、2代目女将=お婆ちゃんの姿を見ていたらしい。白米も1粒1粒が、しっかりしていて見事だ。さらに驚きが朝食の味噌汁である。柚子が入っているのだが、物凄い引き立て役だが主著をしていない。

おかわり OK とのことなので、お願いすると、今度は酢橘が添えられた。4等分された酢橘だが、3/4 入れて食べたが、スーパーの酢橘では、こうはならないだろう。お見事だ。