ずいぶん口うるさい女将がいるらしいが、ぜひとも逢ってみたかったのだが。
どうやら接客は若女将が仕切っていて、女将は出てこなかった。
それはさておき、部屋数が少ないので、他の客と逢わない。
風呂は、やや熱め。
混浴露天は、内湯ほど熱くなかった。
海側の宿なので、しょっぱいのは想像どおりだが、苦みがあってニガショッパイって感じ。
料理は全体的に◎かな。
味付けが薄めなので、私好みか。
雲見温泉は、特に観光スポットがあるわけではなさそうだが、民宿・ホテルが結構ある。
しかもこの日も、どこもそれなりに客が来てるようだ。
宿で聞いてみると、以前は宿泊温泉施設として、国内 No. 1 になったことも。
80軒あった宿は、今は40軒ほどになったそうだが、農家・漁師・公務員が土日だけ宿泊施設として営業しているとのこと。
さらに、釣り師・ダイビングなど、朝早い客・夜釣りやナイトダイビング客のなどニーズに合わせて営業。
したがってこの目的の客はこの宿、のように棲み分けができているらしい。
そして何よりも朝飯。
若女将が全員に向けて料理の説明を始める前に、ひじきを食べ始めたのだが。
・・・、・・・、!!!、!!!美味い。
ひじきって、不味いと思ったことないが、なんだろうこの違い?
ここから説明に聞き入る。
この雲見地区では、年に1日だけ、村人総出でひじきを獲るらしい。
獲ったひじきは、大家族だろうが、一人暮らしの老人だろうが、均等に分けるとのこと。
そう、天然のひじき。
弁当屋・惣菜屋などで出すひじきは、外国産。
しかしこの天然のひじきは、太くて肉厚。
一緒に出てきた、シラスより食感として太いんじゃ?
キロ4.5千円だそうだ。
このひじきに、ありつけない時期もあるらしい。
一人暮らしの老人は、余ると、都心に出て行った子供に送ったり、それでも余ると親しい宿に分けてくれるとのこと。
それよりも、戻ってきて、弁当に入っているひじきが、不味いというか、何と言ったら良いのか?
罪作りな、ひじきだ。